2014年3月19日水曜日

映画『ドストエフスキーと愛に生きる』

 映画「ドストエフスキーと愛に生きる」を見てきました。ドストエフスキーのドイツ語への新訳に取り組む84歳の翻訳家、スヴェトラーナ・ガイヤーの日々を追ったドキュメンタリーです。

↓予告編




 翻訳とはなにか。「翻訳は左から右への尺取り虫ではない」。テクニカルな面を越えたスヴェトラーナさんの思いがあふれる作品でした。こまかく描かれる翻訳作業の様子も、翻訳者ならはっとさせられるはず。
 
 一方で、ウクライナ・キエフに生まれ、ソ連と(ウクライナを占領した)ドイツのあいだで揺れ動いた人生をふりかえる場面も、クリミア半島の問題がある今見ると、複雑な思いになります。歴史というのは個人のものであり、一通りではないのですね。
 
 一語一語を丁寧にえらび、ロシア語とドイツ語の単語の間にある「翻訳できないなにか」を考える翻訳作業の様子も、とても興味深いものでした。未熟とはいえ、同じ「翻訳家(者)」を名乗るものとして、身の引き締まる思いです。

 細かい部分でとてもきになったのは、スヴェトラーナさんの仕事机。上の予告編でも出てきますが、窓の前に大きな机がひとつおいてあって、その向こうに明るい森が見える。ああいう大きな机で仕事をしたいです。早速、大きな机の購入を検討中。

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 見に行ったのは、渋谷アップリンクという小さな映画館。今回の上映は、3つあるうち、座席数が40席の小さなシアター「UPLINK X」。前のほうにゆったりした一人がけソファー、後ろのほうにそれより小さな椅子があり、(空いていたので)何種類かの座席から好みのものを選べてとてもよかったです。

 前方のソファー席に座ったところ、深く沈み込むような感じで、同行の友人は心地よすぎて上映後立ち上がれなくなっていました。ぜひまたここで映画を観たい。

2014年1月15日水曜日

代官山で装丁のお話




 代官山の蔦屋書店で開催された、装丁家の坂川栄治さんの対談イベントに行ってきました。

 訳書が出るとき、本の装丁を初めて見るときというのは本当にわくわくします。本のデザインの部分に翻訳者が関わることはないので(少なくとも私は)、それがどのようにして作られているのか、とても興味がありました。

 おもしろかったのは、坂川さんはデザインをする本の原稿(ゲラ)はあえて読まない、という話。常に客観性を保ち、商品として考える距離感を維持するためにあえて読まない、のだそうです。かわりに、仕事を依頼してきた編集者さんとたくさん話をして、本について聞き出し、イメージを固めていくとのこと。「まるで医者が問診をしているようですよ」とおっしゃっていたのが印象的でした。

 もうひとつ印象的だったのは、夢中で仕事をしている自分を冷静に見ているもう一人の自分がいる、というお話。そういう距離感を持てるときの方がいい仕事ができるとのことでした。プロフェッショナルとして仕事をするというのは、夢中になる部分と同時に、仕事全体のこと、仕事相手のことに冷静に目を配る意識も必要なのですね。

 私はデザインという分野はどうも縁遠い気がしていて、デザイナーさんというと、おしゃれで都会的でちょっと冷たいイメージを抱いていたのですが、坂川さんは面白いお話がぽんぽん出てくる、気さくな方でした。色使いがおもしろいチョコレートの紙など、デザインのヒントになりそうなものを拾ってきてしまうお話なども素敵でした(そのチョコレートの色使いは、実際に本のデザインに使ったそうです!)。

 上の「本の顔」には、本の装丁ができるまでの詳しい説明や、書体の話、これまで手がけた本などが紹介されています。知らずに手に取っていた本がたくさんありました。


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 代官山の蔦屋書店は前から行ってみたいと思っていました。大きなフロアに書棚が並んでいる普通の書店のような配置ではなく、小さな部屋に分かれていて、そこを出入りしながら本を見ていく感じです(インテリアを説明するのが本当に苦手で・・・)。スターバックスもあって、そこで購入前の本を選んだり、店内にコーヒーを持って行ったりしてもいいらしいのですが、本にこぼしたりしないのかつい心配になりました。

 そして坂川さんデザインの本を一冊購入。


 マーセル・セロー、村上春樹訳「極北」。イベントの会場で席のすぐとなりに飾ってあったので、始まる前に読んでみたら、陰気な気配がすごく気になる本。北国育ちなのにさらに寒い場所が舞台の物語に惹かれるんですよね。というわけで、直感だけで購入。

 実は、代官山に行くこと自体、初めてだったのですが、おしゃれというか何というか、気後れしてしまう街でした。


2014年1月1日水曜日

2014年を迎えて

高尾山からの富士山(2013年11月)
新年あけましておめでとうございます。2013年はたまにしか書けなかったブログですが、今年はもう少し書くようにしたいので、どうぞよろしくお願いします。

新年といっても、昨日と今日、地球が一回転しただけ。ただ、もし「1年」という単位がなかったらよほど自己管理がうまくない限り、ただ漫然と時間を過ごしてしまいそう。そう思うと、新年があって、気持ちをリセットできるのはすごくいいことだな、と思います。特に、締め切りのほかには、時間にあまり区切りがないフリーランサーには。

そういうわけで(?)、新年らしく、1年の目標というか、テーマ。

(1) 外に出かける機会を増やす(翻訳関係のセミナーや勉強会、そのほかの講演会)

(2)  本をたくさん読む (仕事も、それ以外も)

2013年、いろいろな分野のお仕事をいただけて、自分のやりたい分野、そしてやれる分野というのが(いい意味で)よく分からなくなってきました。もっと広がるのか、それともそのうちの1つに集約していくのか。いずれにしても、頭で考えて選ぶより、自然と流れで決まっていくのがベストな気がしています。その流れを生み出すエネルギーとして、インプットは増やしたい。そして、そのインプットの時間を作るためにも、またたくさんの仕事の機会を増やすためにも、

(3)  何でも「前倒し」で進める 

というのも心がけたいです。無茶ではない範囲で、いつでも「先送りなし」の姿勢で、毎日過ごしていこうと思います。

改めて、2014年もどうぞよろしくお願いいたします。


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余談ですが、年末に買ったPC用の度なしメガネをかけて、この記事を書いています。


まだ少ししかかけてませんが、まぶしさが軽減したような。ただ、もともとメガネをかけてないので、メガネをかけていること自体がおもしろくてたまりません。小学生か…

2013年12月3日火曜日

ブログ改装+2013年の訳書

すっかり久しぶりになってしまいました。

昨日お会いした知り合いの編集者さんと話していて、以前作った仕事サイトがすっかりそのままになっていることを思い出しました。ブログやSNSが便利になった今、単独のウェブサイトを管理するのもあまり意味がないので、こちらと統合して、きちんとした仕事サイトにすることにしました。(ブログのシステムを使って、ちゃんとサイトっぽくできるんですね)

経歴なども別ページにまとめてあります。

ブログもすっかりほったらかしでした。FacebookやTwitterではご報告(というか宣伝)していましたが、今年の訳書をまとめてご報告。


不可能、不確定、不完全: 「できない」を証明する数学の力 」の
翻訳者チームが再結集。なかなか手強い本でした。出版社サイトはこちら。


これは私にとって、今年一番のびっくり。
アメリカ近代史という未知のジャンルへの挑戦でした。
いつもと違う頭の部分を使っている感じがして、とても刺激になりました。

 
初めての児童向け書籍。ITニュース翻訳のときの知識を生かせました。
分かりやすい表現を工夫するなど、楽しいお仕事でした。

そのほか、来年前半に刊行予定のものもありますので、またご報告したいと思います。

翻訳書にはたいてい著者の「献辞」や「謝辞」がありますが、翻訳者はそういう機会はありませんので、この場をお借りして、皆さんにお礼を。

今年一年、いろいろなお仕事の機会をいただきいました。また、新たな出会いもありました。出版社や翻訳会社のみなさま、翻訳の先生や先輩、お仲間のみなさまには、本当に感謝しています。いつも愚痴ばかりの私を励ましてくれる友人たちにもありがとう。

また来年も、一歩ずつ進んでいきたいと思います。(まだ今年は1ヶ月ありますが・・・)

2013年4月7日日曜日

壁画のある学校


先日、用があって藤沢を歩いていたら、壁に絵が描かれている学校を見つけました。藤沢西高校です。紹介サイトを見ると、壁画は学生が1998年から書いてきたもので、校舎の中にもあり、合計で100点近くになるそうです。ご近所の方にはきっと有名でしょうね。


本当に窓からのぞいているように見えます(1番目の写真では右下にある絵です)。

卒業しても学校に何か残せるのはいいですね。小学校の時、卒業制作でタイルに絵を描いた記憶があります。あれが今も残っていると嬉しいのですが。

隣では新校舎の建設が進んでいました。校舎と一緒に、たくさんの壁画もなくなってしまうのでしょうか。

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絵を見るのは好きなのですが、描くのは全然駄目です。

数年前、動画コンテンツ制作のお手伝いをしていたときに、「ラフでいいので、ストーリーを絵コンテにしてください」と言われて、焦ったことがあります。仕事で絵を描かなくてはいけない日が来るとは。結局、パワポの図形を組み合わせて絵にするという荒技を使いましたが、あれでよかったのでしょうか・・・。 でもしょうこおねえさん並みの絵しか描けないわたしに、絵コンテは無理です。

2013年4月4日木曜日

サクラの季節


ソメイヨシノは、上京して初めて見ました。だからいまでも満開のソメイヨシノを見ると、なんだか信じられない気がなります。こんなに一杯、あふれるほど咲く花なんて。

ソメイヨシノはもちろんきれいだと思うのですが、サクラと言えばエゾヤマザクラ、で育ったので、ヤマザクラの種類をみるとほっとします。このヤマザクラは幹がおもしろくねじれていました。

ソメイヨシノ(染井吉野)というのは、 江戸時代末期に江戸の染井村(現在の東京都豊島区駒込)の植木屋が作ったもので、意外に最近のものなんですね(ソースはこちら)。

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いつも仕事をしながら、FM(おもにInterFM)を聞いているのですが、4月になって番組が変わったり、時間がずれたりして、混乱中。この番組が始まったらお昼、とか時計代わりだったので、また覚え直さないと。

でもこれって、4月になるとクラス替えがあって、新しい時間割になって、という学生のころのようで、新鮮な気分にもなります。フリーで働いていると、そういう季節での区切りといえばお正月くらいなので。

仕事の方は、少し区切りがついたところですが、引き続き頂いたお仕事があるので頑張らなくては。花粉症もそろそろ終わり。

2013年1月24日木曜日

裏通りから


 2013年、今年ものんびり更新ですが、どうぞよろしくお願いします。

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 この間、千葉の方の海に行きました。伊豆や三浦の海に行くことが多いので、千葉の海は久しぶりです。

ヨットハーバーがありました
テトラポット猫
 
ハシビロガモ。名前の通りクチバシが大きくてちょっと笑えます。
浜辺のほうまで行ったのになぜか写真はなし・・・。

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 最近考えました。今はネット上では、ブログやツイッターを通して、いろんな人の生の声(知っている人も知らない人も)がどんどん流れてくるようになりました。そういう「声」を無防備に受け取っていると、「たくさんの人が同時に独りごとを言っている広場の真ん中」にいるような、不安な気持ちになります。最近はそうでした。

 誰にでも情報発信できることや、いろんな立場からの情報を受け取れるようになったことはとてもいいこと。でも耳(というか脳)の方は、そういう「広場の声」をすぐに聞き分けられるようにはならない。少なくとも私には難しい。聖徳太子ではないし。

 そんなわけで、最近は少し意識して、「広場から少し離れた裏通り」くらいで声を聞くようにしています。それでも前よりはずっと多くの声(情報)が手に入るので。必要になったら、また広場に出ていけばいいし。

 

2012年12月20日木曜日

冬の中の色

冬の枯れ色の中にある色はとてもよく目立ちます。 先日、谷保のあたりでとった写真です。

赤い菊。まぶしい。
葉牡丹。緑もきれい。
木の杭に小さな蔦紅葉が。
道端で売られていたラディッシュ。

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来年2月に出る予定の本が、なんともうamazonに出ていたので紹介します。


子ども向けにマーク・ザッカーバーグとFacebookを紹介した本です。版元は「モチモチの木」や「ペネロペ」の岩崎書店さんです。

いつもamazonは、発売日間近でも情報がなかったりしてはらはらするものですが、こんなに早く載せてくれることもあるのですね。amazon.com(アメリカサイト)では、1年以上先に出る本が平気で載っていて、あれはあれで驚きますが(そもそも本の制作プロセスからして違うのだとは思いますが)。

amazonと言えば、先日翻訳者さんとの話で、在庫切れの本のページに「早く入荷してください」という「リクエストボタン」が必要だよね、という話になりました。自分の訳書が「発売日を過ぎてもぜんぜん入荷しない」とか「新聞書評が出て注目されているまさにその時に在庫切れ」とかいう状況にいらいら!ということがままあるのです。

ほかのネット書店に入っていればいいとも言えるのですが、「amazonにないなら買わなくてもいいや」というお客さんを逃しているのではないかと・・。amazonの裏側のことは全く分からないのですが、お客さん側に「早く入荷してくださいボタン」があれば、きっとお客さんが逃げないはず。私も自分の訳書のボタンをこっそり押すと思いますが。

2012年12月4日火曜日

2012年の翻訳ふりかえり

今年ももう残り1カ月。早いですね。

今年もお仕事をいろいろさせていただきましたが、タイミング的に新たに刊行になったものはありませんでした。来年前半には出ると思います。

そんな中、2011年に刊行になった1冊が、早くも文庫化されました。


単行本は白い表紙だったので、またちょっと違ったイメージです。初めての文庫なので、書店でもいろいろ探してわくわくしています。小さい本屋さんにはなかなかないんですけど。

単行本を買うのはちょっと、と言う方もぜひぜひお手にとって頂ければ。

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12月3日は、ノンフィクション翻訳に関係する翻訳者さん、編集者さん、エージェントさんが集まる年に一回の忘年会がありました。 しかかり中だった仕事(出版)を昼間に納品できたので、久しぶりに都会に出かけてきました。

何人もの編集者さん、翻訳者さんとご挨拶できてよかったです。ありがとうございました。非常に大人数の会をお世話してくださった幹事さんにも感謝です。

嬉しかったのは、 「ずっとお会いしたかったんです!」という方にお会いできたこと。共訳したことがあるのに一度もお会いしていなかった翻訳者さんや、ツイッターでは1年以上やりとりしていながら会うのは今回初めてという翻訳者さんなど。やはり同業の方との話は刺激になりますし、心強いです。

この会では、「翻訳者と編集者 おすすめのノンフィクション」ベスト3の発表もありました。お正月の読書にぜひ。

1位


2位は2冊。


(↓私の先生の本です)


3位



2012年10月9日火曜日

雨上がりの森で

 連休に、国立にある矢川緑地に行ってきました。
雨上がりだったので、植物がみずみずしかったです。



ミゾソバ。水辺に咲きます。
(もっとアップで撮りたかったのですが)



蒲の穂って、チョコレートっぽい。
















カラスウリ(烏瓜)のまだ青い実。
5センチくらい。キュート。


矢川緑地は森と湿地の両方があって、季節ごとにいろいろな植物が楽しめるので、
時々行きます。

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このところ、散歩+植物という話ばかりですね。

人混みが苦手なので、繁華街に行くのは用事があるときだけ。できればのどかなところで遊んでいたい。なので、都会ネタはなかなかありません。

そんなわけで、これからも多分こんな話が続きます。



2012年10月6日土曜日

眠れない脳






















秋は空が賑やかです。


栗がまるい。

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 仕事が一段落ついて、夜がよく眠れるようになりました。

 締め切り直前は、いざ寝ようと思っても眠れない、ということが多かったんです。一日中、翻訳をし続けて、頭がオーバーヒート状態だったんでしょうね。寝てからも、喋りまくっている夢や、翻訳をしている夢が多くて疲れました。言語中枢が寝てくれなかったんでしょうか。

 そんな中で、最近読んだ本。前から気になっていたのですが、文庫化されたのをきっかけに。
 



  脳科学者でもあるこの本の著者は、脳卒中になり、左脳が機能を停止していく脳の様子を内側から見ることになります。その時の様子は、この本でも描かれていますが、TEDでのプレゼンテーションがとても印象的です。(NHKの「スーパープレゼンテーション」でやっていました)。





 「脳科学」という知識としてではなく、「自分の感覚」としての脳の話で、とても分かりやすく感じました。
 

2012年10月3日水曜日

台風一過

仕事が一段落したので、台風一過、ちょっと電車に乗ってでかけてきました。



コスモスの季節です。



















台風で樹齢400年以上の山桜が倒れてしまいました。
もともと弱っていたようです。























稲架(はざ)。台風の時はどうしていたんだろう。





















夜は居酒屋で。サンマ。

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今回の仕事は難しくて大変でした。もっと余裕を持って仕事をしなければ。
次の仕事にまた頑張ります。


2012年9月10日月曜日

夏の思い出

半年近く更新してませんでした。そしてこの小学生のようなタイトル・・・。反省。

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このところは書籍の翻訳にかかりきり。締め切り間際になっていろいろと反省するのはいつものこと・・・。

「もっとこの分野の本を読んでおけば良かった」とか、「もう少し前倒しで進めておけば良かった」とか。いつになったら学習するのかと、がっかりしてしまいますが、くよくよしても仕事が進むわけではないのです!

新しい部屋ですが、風通しが良いのと、最上階ではないので屋根が熱くならないせいもあって(それとエアコンのおかげで)、去年までより涼しく過ごせました。

昨夏までは、夜になっても部屋の温度が下がらず、壁や天井がいつまでも熱いままで、まるでオーブンの余熱の中にいるみたいでした。そういう建物の条件だけで、ずいぶん室温が変わります。

快適になった環境で、仕事に追われたり、そこから逃避したりしていた夏ですが、短い休みも取りました。

毎年行く、伊豆の海。民宿の窓から。ひたすらシュノーケリングして、イワシの大群に遭遇したり、泳ぎながら土砂降りにあったり。



電車の窓から見た、海上の竜巻。初めて見たので興奮しました。ぼんやり写っているのは伊豆七島の利島。

最近、旅では写真を撮らずにのんびりしているので、写真はこれだけ。

海も空も、予想がつかないところがすばらしい。

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最近読んだ本


暦、天文、数学そのあたりが好き人は面白いかと。
といっても、専門的すぎるわけではないので、軽い感じでも十分読めます。
青春時代科学小説、といった感じ。私はかなり面白く読みました。

本格時代劇が好きな人がどう思うかはわかりません。
あと、岡田准一君に「江戸時代の囲碁の名人で数学と天文の専門家」が
合うのかも少々疑問。

2012年4月26日木曜日

年上の部屋

3月に住居兼仕事場を引っ越しました。たった400mの近場の引っ越しでしたが、手間は同じ。おかげで身軽になりました。広さは今までの2倍弱、日当たりも良い部屋で、やはり一日仕事をしている場所の環境は大事なんだなあと実感します。

それだけ良くなって、家賃がそれほど変わらなかったのは、契約上の条件もあるのですが、なんといっても古い団地だということ。築年数が私よりも年上なのです。内装はリフォーム済みで住むには全く問題なし。共用スペースや、水回りに微妙に残る団地らしさがむしろ新鮮です。


浴室の窓。おそらく建築当時からのもの。

浴室天井にある配管。
工場萌えだけでなく団地萌えというのでしょうか、こんなページもあるんですね。そんな目で見ると、上の写真の浴室の窓とか配管はなかなか雰囲気があって、湯船の中からのんびり見上げたりするのもいいものです。そういう意味では、もう少し古い部分が残っていても良かったかもしれませんが、リフォームなしでも住もうと思ったかというと、その自信もないのです。

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 おまけ。窓はこんなふうに開きます。

2012年2月27日月曜日

なじみの川辺

風はまだ冷たいですが、川は春です。


 枯草の下から、若緑の草が萌え出てきました。


 泥の上には、鴨のものらしき足跡(みずかき跡?)がたくさん。

 今の部屋から川までは1分。新しい部屋は、川から遠ざかる方向に400mの場所で、この川辺もまだまだ散歩圏内。すっかりなじんだこの川辺からは離れたくなかったので、近所で新しい部屋が見つかって本当に良かったと思います。

2012年2月25日土曜日

フリーランサー、審査される

ワタシも引越しです。

 3月に引っ越すことになりました。

 しばらく前から、日当たりの良い部屋に移りたいとおもって、近所の団地(全戸南向き)を狙ってました。良い部屋が見つかったのが2月始め。内見して、2日だけ考えて、決めました。ずっといろいろ探していたのに、決まるときはあっという間です。そういうものですね。

 引越しは、旅行みたい。いろいろ目的地を探して、日程をあれこれ立てているときがかなり楽しい。「この部屋に住む!」と決めてからは、家具の配置(特に仕事場の)をあれこれ考えるのが楽しくて、夜寝ようとしても間取り図が頭に浮かんでしまって眠れないほど。

 ただ、いざ契約となるとちょっとした問題が。サラリーマンの時は形式的だった「審査」が、個人事業主になると厳しくなるんです。収入証明(確定申告書)を出した年がたまたま収入の少ない年で、問題発生。通常の連帯保証人ではなく、保証会社を利用するなら、と言う条件つきで認めてもらいました。同時に進めてもらっていた家賃値下げ交渉がうまくいったため、保証会社の費用は値下げ分で相殺できたので良かったのですが。

 改めて、サラリーマンの社会的信用の大きさを実感しました。フリーランスの場合は定期的な収入よりも、きちんとした仕事の実績という「信用」を認めてくれるといいんですけどね。会社だって無くなる時代、フリーランス=不安定、という図式はなりたたないし。

 逆に、収入のとても多いフリーランスの人が不動産を借りようとするとどうなるのか。サラリーマンより稼いでいても、「定期的な収入」がないとだめなのかどうか。 (ばーんと稼いで自分でためしてみれたらいいんですけどね、はは・・。)

 そんなことで半日ほど憂鬱でしたが、無事部屋も契約できたのですっきりです。がんばって働かなくてはね。

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余談。この件をめぐる、友人との会話。

わたし「1億円持ってても、定期収入がゼロだったら、部屋を貸してくれないのかな!」
友人 「…ていうか、1億あったら家買うってば」

自分が不動産を買うことは一生ないような気がしてきました。

2012年1月2日月曜日

迎春


みなさんの2012年がいい年になりますように。

 すっかり間隔が空いてしまったこのブログ。今年こそ!と誓うのも、もはや恒例なのですが。Facebook(FB)やTwitterもある中で(どちらもやってますが)ブログをやる意味を考えてみると、少しまとまった形で自分の身の回りのことを記録して、それを伝えたい、ということかなと思います。

 ひとりで仕事をしていると、どうしてもぼんやりと日々を過ごしてしまいがちです。昨年を振り返ってみると、もっと毎日の時間を大切にできたのではないかと悔やむばかりです。

 一方で、フリーランスになって5年目になり、少しずつ仕事の方向性も出てきました。そんな近況などもすこしずつ報告していきたいです。
  
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 年末年始は札幌の実家にいます。実家にいると、なぜか時間が過ぎるのがゆっくり。家族につられて早起きになるから、一日が長いのでしょうか。今年初めて、箱根駅伝のスタートを見ました。東洋大の柏原くんはやはりすごかったですね。

 家族は魚介類が大好きなので、帰省すると魚づくしです。

 オホーツク産?の牡蠣。小さめだけど美味でした。蒸して食べました。

 仕事は持って帰らない!と家族に宣言してあったのですが、確定申告の準備や、ちょっとした仕事はしています。まったく仕事をしない、というのはどうにも不安です。

2011年9月28日水曜日

浜離宮へ

 先日、浜離宮恩賜庭園に行きました。かつては徳川家の庭園だっただけあって、広い。

 

 ただこの日はあいにくの天気。コスモスの向こうの東京タワーもぼんやり。

 雨が降ってきたので、新橋へ撤退。



 新橋駅前にある、烏森神社。ビルの合間にしっかり収まってます。周りの狭い路地は、古くからありそうな飲み屋街。

 新橋といえば、さいごはやはりこうなります。



 チューハイ100円。さすが新橋です。

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最近の読書。本棚から引っぱり出してきました。



 今から15年近く前に読んだ本。ストーリーを忘れていたので、もう一度どきどきしながら読みました。気持ちの良い少年冒険SF。

2011年9月26日月曜日

カメをめぐる夢

 あちこちでやたらと話しているのですが(ブログにも書いた気が)、私の仕事場(自宅でもありますが)にはカメがいます。独立してすぐに来たので、仕事仲間のような存在です。リラックス担当でしょうか。

 夏はベランダで過ごしていたカメも、室内に帰ってきました。


 春と秋用のカメ用スペース。この配置になるまで、かなりの試行錯誤がありました。右の白いケースが水のある部分で、左が陸地コーナー。巻いたタオルをスロープ代わりに置いてあるので、勝手に出入りできるようになっています。


 ここ数日は涼しいので、水の中でぼんやりしていますが(後ろ足が伸びてるのはリラックスのしるしらしい・・)、私がちょっと動いたりすると、ちらっと視線を送ってきます。
 
 外側の大きいケースに出入り口をつけて、自分で部屋の中まで出てこられるようにしたいんですけど・・・工作がまったくできないので、無理です。

 カメをめぐって、ひとつ夢があります。次の動画をどうぞ(注意:音楽が鳴ります)。


 カメはなぜか、ネコが大好きみたいなんです。ネコもちょっとやり返したりして遊んでいる雰囲気なんですが、基本的にカメがとてもしつこい。YouTubeで「カメ ネコ」で検索すると、カメがネコにちょっかいをかけている動画がたくさん出てきます。

 いつかネコを飼って、こんなふうにカメとネコがのどかにたわむれる仕事場にするのが夢です・・・。

2011年9月24日土曜日

近況報告

「『毎日ブログ書く』とかいうひとに限って三日坊主なんだよ」という意味のことを友人に言われたので、「じゃ、1ヶ月がんばる!」と宣言した負けず嫌いですが、1ヶ月の後が続きませんでした。

 夏をまるまるスキップしてしまいましたが、元気にしています。

 仕事の方は、春から初夏にかけてはちょっと寂しい状況でしたが、8月過ぎからなぜかばたばたといくつもオファーをいただきました。来年まで予定が決まっているという、初めての状況。同時に、久しぶりの友人と会う機会なども急に増えたので、きっと「運気急上昇」的な時期だったに違いありません。

 基本的にはサボりがちののんびり翻訳者なので、この先はばりばりとがんばらねば・・。

 TwitterやFacebookなどでは宣伝してましたが、この前の冬から春にかけてしていたお仕事が、ほぼ同時に刊行になりました。共訳が1つ、単独訳が1つです。





 個人的には、弓道2段になりました。これも、なかなか審査を受けなかったせいで、同時に入門した人たちからは周回遅れくらい。こっちもがんばります。