2009年1月18日日曜日

仕事の波

独立して以来、久しぶりに会う人にほとんど必ず、「どう?仕事は忙しい?」と聞かれます。心配していただいているので、きちんと答えなくては、と思うのですが、それが結構難しい。

私のような「ひよこ翻訳者」には、ある程度の「仕事の波」があります。

年間を通してみると、8月9月はお仕事が少なめ。お仕事をくださる方も休みに入るからでしょうか。逆に、仕事が多くなるのが、ちょうどこれから3月にかけての、「年度末」。お仕事も予算も、1つの区切りですから、その分発注も多くなります。

もっと細かい周期では、1週間くらい何もないときもはあって、それが2週間目にはいると、「このまま仕事がなくなったらどうしよう・・・」と少し不安になりますが、いろんな雑用や、ちょっとした調べ物やなにやらをしているうちに、次の週には、逆に依頼が重なって、お断りしなくてはならないことも・・・。

・・・と言うような状況で、
「忙しい?」
と聞かれると、
「(今は)忙しくないです」とか「(今は)ちょっと忙しいです」とか、本当に最新の状況しか答えられなくて、申し訳ないです。

1年を平均してみると、仕事以外にも、野球をしたり、本を読んだり、散歩したりして過ごせているので、「ほどほど」という感じが一番近いかも知れません。

2009年1月2日金曜日

あけましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いします。

「2001年宇宙の旅」が過去になってしまったときもショックでしたが、「2009年」というのは、たとえば小学生の私にとっては完全にサイエンス・フィクションでした。私たちは、「いつかの未来」にいるんですね。

新年の恒例行事として、新年の誓いやら、今年やりたいことをあれこれと書き出しました。ただ、今年は年末にきちんと振り返れるように、リスト化してみました。少し遅いですが、「頭の大掃除」のような感じで、すっきりとしました。

それにしても「規則正しい生活をする」という目標というのは、小学生の頃と変わりません。2009年なのに。

今年やることのトップバッターとして、おしごとのウェブサイトを作りました。塩漬けになっていたサイトをリニューアルして。昔見てくださっていた方、驚かせてすみません。年賀状にもURLを書いたので、それで来てくださった方もいるかもしれません。サイトでは、昔の友人やお世話になった方々、今現在お世話になっている方々に、仕事の近況をお知らせしたいなと思っています。なかなか会えないので、ご挨拶のかわりに。

サイトはこちらです
http://www5b.biglobe.ne.jp/~remy

2008年8月5日火曜日

メディア・バイアス

メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学
光文社新書 松永 和紀 (著)



食品や健康に関するメディア・バイアス(メディアによる情報の取捨選択のゆがみ(=バイアス))をあぶり出す、という本ですが、扱われているのは、記憶に新しい『発掘!あるある大事典Ⅱ』の「納豆ダイエット」のねつ造問題のような、(比較的)分かりやすい問題だけではありません。

「化学薬品」や「食品添加物」のようなリスクとベネフィットへの誤解、「オーガニック食品」や「昔の食事は健康」といった根拠のない安全神話、「マイナスイオン」のうさんくささや、「バイオ燃料」に隠された政治など、非常に幅広い問題について、具体的な「メディア・バイアス」の事例を紹介・解説していて非常に分かりやすい内容です。

ただ、この本は単にメディアの不備を指摘するメディア論の本ではありません。食品や健康を例に、科学全体の「メディア・バイアス」を生み出す社会全体のメカニズムを、メディアを観る私たちの視点から解き明かしてくれています。

そのメカニズムに登場するメディアは、「ねつ造」をする悪意だけでなく、「暴走」する正義感を持っていることがやっかいです。そして、このメカニズムには、不安感を抱えた消費者、研究者の売名行為、市民団体の思惑、さらにはそうした状況を利用する企業まで、さまざまなアクターが登場していて、非常に混沌としています。

もちろん、研究者、業界団体、メディア、それぞれに努力はしていて、そうした取り組みも紹介されています。しかしやはり、状況を変えるのは、私たち視聴者が賢くなることです。

松永さんは、巻頭でこう述べています。

ねつ造をののしるだけではダメです。情報の受け手が単純さを求めるのをやめ、メディア・バイアスを意識して、溢れる情報に疑問を持ち、質の悪いものについては「番組の途中でチャンネルを変える」「週刊誌を買わない」などと行動しないと、メディアは何も変わりません。


そして、最後の章は「科学報道を見破る10カ条」ですが、これはぜひ、本書を通読したあとに読んでほしいと思います。

科学(理科)をなぜ勉強するのか、という問いに対する答えの一つは、インチキな情報(メディアを含めて)にだまされないため、だと私は考えています。

科学教育の場でも、ぜひメディア・バイアスの影響について教えてほしいものです。